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イコライザー THE FINALのKHのレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
4.0
2024年度の年間ノルマ70本中38作品目。
見させて頂きました。

こちらの作品は3作品目なので、もう言わずとも大好物の作品です。
デンゼルも好きなら、吹き替えの大塚明夫も大好きなので僕にとっては約束された様なもんです。

ただタイトルからもわかる通り、今作で最後なのはすごく残念ですが、デンゼルの年齢を考えると致し方ないのかもしれない。
また再びマッコールに会える日を楽しみに待ちたいと思います。


まずはネタバレなしの率直な感想をば述べます。

『非常に面白かったです。それはまぁ過去作とも通ずる安定感なのですが、加えて今作は舞台が素晴らしく描かれていたのが印象的でした。見たことも聞いたこともない様な街並みを見ているだけでも十分な上に、
マッコールという異物が融合していく感じがなんとも美しかった様に思います。
また、アクションも申し分ないですし、
ファイナルだからと言ってスケールがド派手で激しいドンパチになるかと思いきや、
イコライザーらしい静かなら雰囲気を存分に楽しめた様に思います。』


またここからはネタバレを含む感想になりますのでまだ見てない方はご注意を、


兎にも角にも、1番言いたいのはなんと言っても舞台。
イタリアのアマルフィ海岸沿いの静かな田舎町。イタリアの田舎町はみんなこんな感じなのでしょうか。
本当にゲームの中の世界というか、二次元でしか見たことない様な中世的な街並みがそこにはありました。
また、ただの散歩シーンや、
海辺での食事シーンなんかも抜群にオシャレというか映像にかなり力があった様に感じます。デンゼルがただ歩いてるだけでも十分に見応えがありました。

さらにはアクション。冒頭のシチリアのワイナリーも最高というか、
もう終わってるんですよ。何が怖いって数100万ドルも稼ぐ様な大悪党というか超大物マフィアのボス。もちろん部下の数は多いし、全員ちゃんと武装もさせてる、、仮に軍隊が現れてもそれなりに抗戦できるというか、警察くらいでは懐柔してやり過ごしてきた様なゴリゴリのドンが
アジトに到着した時にはもう終わっているという描き方が非常に好みで、

車が街に入ると、部下の死体がどんどんと増えていく。
そこに一人ガタガタと震えた部下が必死に落ち着こうとタバコを吸っているのだ。
ここで何してると聞くと、彼はただのメッセンジャーとして生かされてるに過ぎないことがわかる。
もうこの辺は本当に堪らなかったです。大好物というか、恐怖の見せ方が上手いなと感じました。

また、地下に降りると部下に銃を突き付けられてるのに全然ビビってない一人のオッサン。ここまで一人でやったの?という疑問はあるがとりあえずはこの状況はもう勝利というか、
とりあえず自分は死ぬことはないなという安心感もあってか、余裕の出るのもわかるが、結果としては9秒で制圧されて終了である。

この辺が実にイコライザーらしいというか。イコライザーとはこういうことだなと思えるオープニングでした。

また、今作の悪党というか、ヴィランの存在はあまり詳しくはわかりませんでしたが、
小物からボスまで実にひっそりと殺されていく様が非常に痛快で、
速いんですよ。普通悪党が、

『チッ、今回はこの辺にしといてやるが、
次会った時はホニャホニャ』みたいな
捨て台詞吐いたら、普通は何日かアイドリングあると思うんですが、

もうすぐなんすもん。その日と言っても良い。数時間後には来るんですもん。

当然1番エゲツないタイミングと言えば勿論そうです。
そいつの背景とか調べたり、戦力を調べたり、また弱みはないか、大切な人はいないかと色々思考を巡らせて、よし、こうやって攻めよう。とりあえず明日な‼︎と言ったら
もう来てるんですもん。

弟のチンピラに関してはもうすぐですよ。
店出てすぐ。
瞬殺です。なんせチンピラなんでね。
チンピラがちょっと大物になれる男だ俺は、とイキったところで
所詮は女子供を脅すしか脳のない様なカス。
もしくはカスにくっ付くしか脳のないカス。
なら履いて捨てるが如く。

その速さが堪らなく好きなんです。じっくりとかないんやなーって、
絶対に敵に主導権握らせないよなーってのが快感なんですよ。

所詮は田舎町の魚屋からみかじめ取ってるような雑魚ですからね。
マッコールの言葉通り他所でやれば良いし、
デカい街では活躍できないと思ってる雑魚なんですよ。

今作はそんな小物が相手だったので、スケール的にはそこまで大きな戦いではなかったかもしれませんが、
それを街並みの美しさで補ってくれた様に思います。

個人的にはシチリアのワイナリーでマッコールを撃った子供が何かしらの回収があるかなと思ってましたが、彼がこの舞台にたどり着くための要素だけだったのは少し残念ではありましたが、もしかしたら
子供の銃弾を受けてしまったことで、彼は自分が正義なのか悪なのかを見失ってしまったのかもしれません。

それ故にエンゾにそう聞かれた際には
わからないと答えたのだと思いました。

しかし、彼はそのわからないという答えをするのは善人だけと答えたのは良いセリフだなと思いました。
悪者は『違うと嘘つきますよね』


あー、まだまだ続いて欲しいです。

今回はこの辺にします。
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