安っぽいと言ったら失礼だが、映画的な華やかさが全然ない。登場人物の言動も、令和の話なのか⁈っていう懐かしさ。でも、映画として"安い"撮影や演出はなくて、なんだろ、その小市民的な安っぽさこそを表現しているというか、たいして盛り上がるわけでもない、でも決して忘れられない小旅行(ロードムービー)が描かれていて、案外観たことがないバランスのルックだなあと。愛すべき小品。
主演の二人、ほんとその辺りにいる女子って感じなんだけど、この作品一発で印象づけられる魅力があった。そしてタイチがいいんだよね〜。26歳でこのちょっと老成した物言いをするフリーアルバイター。うわ〜、いる!っていう。この体型、このファッション。そうそう!いる!いた!
性愛描写も丁寧に撮られていて、なんだかきゅんとしてしまいました。