ミツバチゴロバチ

女は女であるのミツバチゴロバチのレビュー・感想・評価

女は女である(1961年製作の映画)
4.1
ゴダールっていうと、ほとんどの人はまず『勝手にしやがれ』、もしくは『気狂いピエロ』、から入るのが常套かと思うのですが、いい加減要アップデート、令和のゴダール入門はむしろコレでしょ!と言いたい。

正直『勝手にしやがれ』は、今観ると当時のその革新性はなかなか伝わりづらい(その後その作風は映画のスタンダードの一つになっているので)、その点『女は女である』は、映画学校では絶対やっちゃダメって言われそうなことばかりやってて、今見ても痛快でフレッシュ。音楽はズタズタ途切れ、NGシーンはそのまま、同時代のヌーヴェルヴァーグ映画界隈への内輪ネタ・楽屋オチ過多、とふざけ放題。目玉焼きのシーンとか大好き。

まあ単純にアンナ・カリーナのキュートさと、彼女の住むアパルトマンの造形・美術を見てるだけで飽きません。こんな部屋に住みたいなあ。

劇中ジュークボックスで流れる、シャルル・アズナブールの"のらくらもの"の歌詞、不適切にもほどがありすぎて呆れました(最高)。