ミツバチゴロバチ

突然炎のごとくのミツバチゴロバチのレビュー・感想・評価

突然炎のごとく(1961年製作の映画)
3.4
久々再見。二十歳くらいの時に観たのかな。まったくピンと来なくて、以後「『突然炎のごとく』?山本太郎すごくいいよね!トリュフォー?ん?誰それ?」とずっと嘯いて生きてきました。(井筒和幸監督の同名作品はまじ傑作で大好き)

流石にこの歳になれば、この作品の良さが味わえるのではないか、と臨んだのですが…。う〜ん。

話は十二分にわかる、なんならあの後、自分はリアルにこんなこと(関係)をしていたし、こういった倫理観を揺るがしてくるテーマの作品は大好物。カトリーヌ(ジャンヌ・モロー)が唄う「つむじ風」は映画と関係なくずっとフェイヴァリット・ソングだったので、改めて見るオリジナルシーンはとっても感慨深い。けれどもやはりいまいちグッとこない。不思議なくらい。

何故かと考えるに、奔放!自由!女性の解放!と一般に評されるカトリーヌが、結局そこに囚われているというか、スカーン!とブレイクスルーしていないからか。しかし実際はそう描いている映画なので、結局は単に好みの話。

「地上では幸福になれない女だ」っていう台詞が笑った。辛辣すぎる。