このレビューはネタバレを含みます
70年代半ばに、ヴィジランテ映画と呼ばれる復讐ものが流行ったらしい。
今作もその流れで作られた一つであり、タランティーノ「イングロリアスバスターズ」の元ネタとしても知られる。
淡々とした復讐劇の中、妻子との美しい思い出を挿入する見せ方が上手く、観ていて本当に辛くなった...
なにがずるいって、主人公がものすごく地味な風貌のおじさんだということ。
周りから慕われる医師であり、復讐なんかとは縁遠いはずだった彼が突然、愛する妻子の理不尽な死に直面させられる。激情を抑え、淡々と冷静に敵を撃ち落としてゆく様が格好良くも哀しい。
そして復讐を果たしたとしても、妻子は二度と帰ってこない...
マジックミラーの向こう側から火炎放射器で敵を燃やすシーンが最高だった。