母を亡くし、ゲイであることを含めて田舎町で自分を押し殺して生きてきた浩輔
今は仕事も順調で自由気ままな生活をしている。
ブランドに身を包み、いい服は鎧だからと言う姿に、強くあろうとしていたのだと感じた
パーソナルトレーナーをしながら
母を支える龍太との出会い
年下相手で可愛がりたい欲と形は違えど苦労人の龍太をかつての自分と重ね合わせてしまう
そして、彼の母との関わりを経て
幼い頃母を亡くして
心に開いていた穴が少しずつ埋まっていく
あたたかくて、やさしくて、自分の母のような
その場その場で相手に合わせることができる浩輔はきっと人の顔色を伺って過ごしてきたから
いままで一体どれだけ苦しんできたのだろうかと辛かった
タイトルでもあるエゴイストの言葉の意味を調べると
「利己的な人」とあったけれど
浩輔はどうだろう
愛なのか、エゴなのかを考えながら
龍太を思う気持ち、彼の母を思う気持ち
後悔したくないからこそ、そうせずにはいられないんだろうなあ
献身的な姿勢はエゴよりも愛を感じてしまったのだけれどそれは見る人によって変わるのかも。
hisを見たとき、結局子供がいちばん分かってる…なんて印象を受けたけれどこの作品を見たら阿川さん演じる龍太の母の言葉に涙が出た
ちゃんと分かってくれて見守ってくれる人はいるし
そういう人に尽くしてしまう気持ちもわかるから。
生きづらさだとか差別だとかよりも
愛なのか、エゴなのか、に特化した話だったと思う
東京国際映画祭にて。
