役者さんって凄いですね。
わたしが前回鈴木亮平さんの作品を観たのは 「孤狼の血」ですから。
今回は同性愛者の役で とても同じ人だとは思えない。
彼のパートナーが宮沢氷魚さんで
美しさの中に儚さもあり この役柄にはぴったりでした。
そして この作品 深い。
もう2人は れっきとした夫婦のようでした。
彼らには婚姻届けは出せない制度というものがあるけれども。
婚姻って 紙きれが一枚あるかないかという事だけに思えてきて
この制度の是非を考えてしまいました。
夫婦であるなら 相手の親を面倒を見るのって当然の事で
浩輔が龍太にした事も まさにそれ。
大事な人をサポートしたい一心で 母親に治療費を渡す浩輔。
けれども どうしても貰う側は遠慮も生まれてくる。
これが夫婦であったなら 遠慮の壁も低くなるだろうに 不思議なものです。
劇的な場面ではなかったのに
わたしはほろりと涙が出た。
家族ではないのに 家族のような関係。
愛した人の母親をお世話をする浩輔の姿には
エゴではない 大事な人を守りたいという純粋な気持ちがあったからに他ならない。
彼はエゴイスト(利己主義者)なんかではなくアルトルイスト(利他主義者)。
愛してほしいという気持ちから
見返りを求めない愛に変化していったから。
けれども 浩輔は龍太への愛は正しかったのかと
自問するのかもしれないな···
タラレバになってしまうけど
夫婦のような関係に成り得たならば 生計を一緒にしたならば
龍太も彼の母親も救えたのかもしれないと わたしは思ってしまう。
世の中には 男女であっても婚姻届けを敢えて出さずに
ひとり親の手当てだけ貰っているカップルも居ますからね。
欲している人が出来ない現状も 今後は考えてほしいと思います。
序盤かなり愛し合う場面があったせいか
早々と退場したご年配の方がお二人···
抵抗があったのかな···
