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ある男のmiiのネタバレレビュー・内容・結末

ある男(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

隠したい過去を持つ者が 田舎にひっそりと身を寄せる···
実際にも どこかでありそうな始まり。

けれど蓋を開けてみれば
普通に生活している私達には 考え付かない深い闇が浮き彫りになってきた。

今の生活を捨ててまで生まれ変わりたい男の人生とは!?

私達が発する何気ない一言が 重圧になる人もいる事を思い知らされた物語でした。

わたしが哀しくなったのは 子供に罪はないという事。
本人には一切非がないのに 未来のある彼らが親の事情で苦しむなんて あってはならないですよね。

物語のある男とは そういった事情に苦しんでいた者だった。
彼の過去を調べる城戸弁護士も同じ境遇で 男と被るのです。

過去がどうであれ 真摯に生きていれば必ず味方になる人たちは出来ると思う。
ボクシングジムの人達がそうだったように。
いくらでも再スタートはきれると思うの。

幸せを掴んだある男に訪れた不幸は
何故 誠実に生きようとする者に こんな残酷な仕打ちをするのだろう?思った。
わたしは人生の幸も不幸も 皆平等であると考えている者なので
不平等じゃないか!と思いましたよ。

城戸弁護士もヘイトに負けずに頑張って!と思っていたのです。
それが···
わたしは出来ればあのラストは無しでほしかった。
あれは 責任から逃げている。
彼の子供は その事で傷付くはずですから。
ある男を救った者が どうしてそんな事ができるのかが腑に落ちなかった。

涙したし考えさせられたし 邦画の良さが出ている作品でした。
mii

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