☆俺基準スコア：2.4
☆Filmarks基準スコア：3.6
「地区」が起こした反乱戦争で首都キャピトルが瓦礫の山となってから10年…
復興したキャピトルの「アカデミー」で卒業を控えた18歳の青年コリオレーナス・スノーは、成績優秀者に与えられる賞と賞金を当てにしてアカデミー内での刈り入れの儀式集会に参加。しかしそこで発表されたのは、卒業生たちが「ハンガーゲーム」参加者の〈教育係〉になることを伝える訓示だった。落胆しながらも、自分が担当することになった「12地区」の少女ルーシー・グレイの優勝を企むスノーだったが…
「ハンガーゲーム0」
以下、ネタバレは頂に降る。
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もちろん原作ありきなんだけど、シリーズ作品のプリクエルとして相当ウェルメイドな作品。もうマンガみたいに解りやすい悪役だったスノーがいかにして極悪非道な大統領となったのか、そのルーツを描く映画です。
反乱の罰として始まったハンガーゲーム。各地区から「生贄」として若者を2人づつ選び、闘技場で殺し合いをさせるというものですが、ゲームメイカーの立場から描くことでその意義を改めて問い直す構成なのが面白いところ。デスゲーム映画として殺しのバリエーションにアイデアを注ぐのではなく、スノーという人間をきっちり描ききるドラマでしたよね。いかにしてルーシーを救うかというスリルとサスペンス、水ドローンを逆手に取る知略などの娯楽要素を含みながらも、スノーとルーシーの愛と猜疑心がメインなのが素晴らしい。1-3作目を敢えて観なくても忘れていても大丈夫。それだけ魅力あるストーリーなので。
キャスト的には、ゴール博士役ヴィオラ・デイビス、学生部長ハイボトム役ピーター・ディンクレイジが貫禄の名演。ルーシー役のお姉さんは「ウエストサイドストーリー」の子なんですな。彼女の「縛り首の木」は聴かせますねぇ…
