☆「人間の境界」公開記念、アグニェシュカ・ホランド監督作・過去レビュー
ゲットーが解体され、ユダヤ人狩りが激化するポーランド。地下下水道検査人ポルディク･ソハは、ナチの目を逃れて生活するユダヤ人たちを発見し。地下水道内に隠れ場所を提供してやることにする。当然しっかりとギャラをもらい、搾り取れなくなったら当局に通報しようというハラだ。しかしある日、下水にユダヤ人がいると当局にタレコミが入り、警察の案内人として地下に入ることに…
「ソハの地下水道」
シンドラー系のユダヤ迫害秘話映画。でもセクシャル描写が多く、子供には勧めません。隠れるユダヤ人たちの中の人間模様もドロドロしていて、暗い気分になります。
しかし、シンドラーの「いかにも」なメロドラマが嫌いな人にはこっちの方が気に入るかも知れません。ソハとユダヤ人たちが、互いに憎み疑いながらもビジネスで繋がっているというのが現実的ですし。ですが、いくつもの行き違いを経て、ソハと彼らとの距離が縮まっていきます。そこも無理なく、感情的にならないように展開していますので、シンドラーのようなお涙ちょーだいにならないんですね。
でも、エンディングはなかなか感動的。テロップで流れるソハの末路には凹んでしまうけど…。
