mii

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのmiiのレビュー・感想・評価

3.9
とても力強い作品だった。
最後にど〜ん!と現れた「SHE SAID」の文字は
被害に遭った女性たちが勇気を持って話す意志と
名前を出す事の決意が強く感じられた。

誰にも言えずに
「25年間 待っていたわ」と語る女性···
話す事を恐れ そんなにも長い期間 黙る事を強要され屈辱を受けてきたなんて。
事の重さを推し量れる発言だった。

ニューヨーク・タイムズの女性記者が忍耐強く調べて
圧力にも屈せず貫く正義感に 胸が熱くなる。
女性記者たちがこつこつと地道な聞き取りで進むストーリーが
わたしも事の真相を知りたい欲求に繋がり
作品にとても惹き込まれた。

こんな悪しき慣習は 断固変えなければいけないよ!という願いが届いた
あのクライマックスで
2人の女性記者が喜び抱き合う姿を見て
わたしも心底嬉しくなりました。

帰宅してすぐにミラマックス ハーベイ・ワインスタインの悪行を調べたわ。
権力を笠に着て有無を言わさず従わせようとするアイツに反吐が出る。
事件の肉声も流れて 酷く嫌悪感を感じたわ。
5分···5分···って あわよくばの魂胆が見えて気持ち悪い。
何十年も彼を養護し 隠蔽に加担した人物も同罪だわ。

記者の女性たちが家に帰れば
可愛い子供たちが待っている事も救いになったのではないかしら。
彼女たちの奮闘は 娘が将来大人になって 同じ被害に遭わないためでもある。
そして 2人の夫たちが子育てに協力している描かれ方も
働く女性にエールを送っているとも感じたな。

#MeTooムーブメントが起爆剤となり
男性も女性も同等である事が当たり前となる世界に変わっていく事を願って。

本当に 世の中は変化してきていると実感しますね。
mii

mii