女性版の『大統領の陰謀』
ハーヴェイ・ワインスタイン事件をスクープしたニューヨーク・タイムズの2人の女性記者を追った映画。話の筋立て方がとにかく誠実。記者達が足で稼いだ事実をあくまでも記者の視点だけで積み上げていき、ワインスタインが女性たちに犯行を行う場面は一切描かない。女性監督ならではの矜持だよね。物語の中でとは言え女性達に辛い追体験を強要するような演技はさせたくない。監督のそんな強い想いを感じた。
被害者が語る権力者のおぞましい蛮行と家庭での日常のスケッチの対比が無性に切ない。また性加害者を守る堅牢な社会的システムが構築されていた事実に背筋が凍る思い。ラストに張本人のワインスタインと対峙した時の主人公の記者の表情が強烈に印象に残った🥺
