ぱんぴー

奇人たちの晩餐会のぱんぴーのレビュー・感想・評価

奇人たちの晩餐会(1998年製作の映画)
4.0
心そわそわ フランソワ
カエルぴょこぴょこ ピニョーン ピニョーン
ソーセージをどうぞ、フフヒヒハハ…
間違えちゃった、メッセージをどうぞ!

こんな聞いたものを一瞬で凍りつかせてしまうような恐ろしい留守電メッセージを平気で入れてしまう超絶おバカさんのフランソワ・ピニョンが今作の主役。

金持ちが彼を酒のつまみの笑いモノにするべく、毎週水曜に催されるバカをバカにするパーティー「奇人たちの晩餐会」に招待したのはいいものの、そのあまりにも度を超したバカさによって金持ちがどんどん問題を抱えていってしまうというドタバタコメディです。

映画でここまで笑うことないんじゃないっていうぐらい笑わせていただきました。
とにかくこのピニョンの破壊力がすごい。軽く人一人の人生を台無しにするほどボケ倒してくる。

最初は、素直にマッチ棒で色々な物を作ってしまうというぐらいだったら全然バカじゃないじゃん、むしろすごいやつやん!って思っていたのだけれど、蓋を開けてみたら超ド級のバカでした。

ほとんど家の一室で起きるので、途中からもはやただのコントにしか見えないですし、

作家の友人がやってきてからは、その友人がガヤの役割を担うかのように金持ちとバカのやり取りを見てゲラゲラ笑ってくれるので、より笑える舞台として完成されてくるところも上手くできている良質なコメディでした。

そして最後にはバカを笑い物にしていた観客自身を驚かせ、なんだか温かい気分にさせてしまうという抜け目のない終わり方。フランス映画の底の深さをただただ思い知ることになった作品でした。
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