期待通りの内容で残念に思う映画もあれば、
期待通りの内容に感謝する映画もある。
この映画は私にとって後者であった。
テレビシリーズではお世話になり、まんまと仕事へのモチベーションを上げられてしまっていたので、今回もお金のために仕事へのモチベーションを高めてもらおうという卑しい気持ちで観に行ったのである。
そしてその期待にまさに応えてくれたように、仕事をやり遂げるカタルシスを体験させていただいた。
おかげさまで数日は使命感を持って仕事に励めそうである。
様々なアニメーション技術をさりげなく使い、観ながらその裏側の製作者達の苦労まで想像させる作りは見事としか言いようがなく、
内容的にも劇場で見ることによってそのシンクロ率をさらに高めてくれているので、
できれば劇場にて鑑賞いただきたく思う。
他にもそれぞれの仕事における大変さ、理不尽さに対する各登場人物の姿勢など、自身の環境でも置き換えられて考えさせられたりといった、現実を見直させられるようなシーンが、"万策"まではいかずとも数十策ぐらいはあったのではないだろうか。
映画に対しての自身の姿勢は基本マゾヒストであるため、
「で、今のお前はどうなの?」
って勝手に詰められている感覚になり興奮していた次第である。
ただそのマゾヒスト的には、あまりにも安定定番カタルシスポイントが多く、もう少し感情変動の幅を大きくさせてもらいたかったので、両手を上げて万歳とまではいかず。スコアに沿うならば、せいぜい八千歳ぐらいだろうか。
しかしとにかくテレビシリーズの旨味がお好きであれば、ご馳走には違いない作品でしょう。
ぜひ仕事への意欲が下がってきたときに召し上がりください。