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宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきましたのKUBOのレビュー・感想・評価

3.8
予告編で絶対おもしろそうと思って、久しぶりに新宿武蔵野館へ。平日昼でもかなりの客の入り。

韓国の宝くじの6億円の当たりくじが、風に飛ばされて38度線を越え、北朝鮮側に! 拾った北朝鮮兵と取り戻したい韓国兵とのくーだらない宝くじ争奪戦&換金大作戦!

38度線を挟んでメガホンを使ったゆる〜い両国のディスり合戦。

南北兵士の入れ替わりでは、両国の国民性の違いを笑いのネタにして大暴走!

これ金正恩が見たら怒るだろうな〜。

韓国語やハングルがわかった方がおもしろい笑いのネタがあった。その部分は日本語に置き換えて全然違うダジャレみたいにして字幕付けてたけど、韓国語に詳しい人はきっともっと笑えるはず。

ドタバタやっているうちに、南北それぞれの兵士たちの間に友情が生まれ、ロマンスもあり、最後にはホロリとさせられる。

「また会えるかなぁ?」「統一されたらね」

この韓国にしかない「戦争が終わってない」気持ち。北との融和路線を取る韓国野党の考え方も、確かに韓国国民の悲願なのだと改めて考えさせられる。

ただ実際に、先日も北からの砲撃があり、韓国もこれに応戦したとのニュースが飛び交っていた。いつまでも本作中の予定調和のような攻撃なら良いのだが…。

ウクライナやガザのように、突然平和が破られる昨今、国と国ではなく、人と人なら分かり合えることを描いた作品でもある。
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