Shu

Pearl パールのShuのレビュー・感想・評価

Pearl パール(2022年製作の映画)
4.5
「Pearl パール」観てきた。
あの衝撃的だった「X エックス」のプリクエル<前日譚>の本作。
華やかな映画界でダンサーに憧れる娘パール。田舎の農場で厳格な母と身体の不自由な父の世話をしながら暮らす彼女だったが母親からの厳格な抑圧や様々な閉塞感が彼女を狂気に変えていく。
タイトルバックに使ってる書体とか無声映画時代のオマージュで乗っけからワクワクすっぞ♪
純朴だった田舎娘が徐々にシリアルキラーに変貌していく姿が“女性版ジョーカー”といわれてるのも納得だけど個人的には“サイコパス版 赤毛のアン”。もしも夢見る乙女アン・シャーリーがサイコパスシリアルキラーだったらこうなるのではと思ってしまった。多分時代設定は本作のほうがだいぶ後だとは思うが風景や舞台セットの雰囲気とかね。純朴だった田舎娘と言ったが割と最初からヤバいです。
笑わせたいのが怖がらせたいのか。表裏一体。
あの豚をちょいちょい出すのやめて〜
オーディションの舞台上に「×」のバミリ。これは前作のタイトルを想起する。
終盤、義理の妹に告白するパールの長台詞は圧巻でした。
そしてエンドロールのパールの表情…
怪演するミア・ゴス恐るべし!
そしてハワードはいいやつで心が広い。
想像してたよりもかなり面白かったです。
監督のティ・ウエストは当初、本作をモノクロで撮ろうとしたらしいがA24に反対されカラーになったとか。モノクロ版もちょっと観てみたかったな。MMFRみたいに円盤化された時にモノクロver.も出して欲しい。
本作「Pearl 」が1918年設定で無声映画時代を描き「X」では1979年でホームビデオの普及をベースに描いていた。次回作となる「MaXXXine(仮題)」が楽しみです。
3作タイトルを時系列に並べると

“ Pearl X MaXXXine ”

なるほど…。
Shu

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