氷雨水葵

プー あくまのくまさんの氷雨水葵のレビュー・感想・評価

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)
3.3
2023年71本目

はちみつと血に染まったプーさん

◆あらすじ
青年になったクリストファー・ロビンは、大学進学のためプーとピグレットを森に残し去ってしまう。

時が経ち、100エーカーの森に戻ってきたクリストファー。

しかし、そこで目にしたのは血に飢え野生化したプーとピグレットのおぞましい姿だった―――。

◆感想
ディズニー著作権切れのプーさんがバッサバッサするとのことで鑑賞してきました!!思った以上のスラッシャーホラーで、PG12なのが謎(笑)エロはなかったけど、わりとグロ多めなので耐性ある人はぜひ、という感じ。

さてさて物語は、友達だったクリストファー・ロビンに捨てられたプーとピグレットが’’話さず’’の誓いを立て、人間たちに復讐するという流れ。製作:アルバトロス、宣伝:エクストリームなので、期待せずに鑑賞しましたが正解でした。あんな展開、こんな展開を想像していると裏切られるかもしれないので、期待値「極小」で観ることをおすすめします。
とはいえ、個人的にはプーとピグレットの残虐な設定はかなりぶっ刺さって、将来的にはジェイソンやマイケル・マイヤーズみたいな立ち位置になってくれたらいいなぁと思う次第。ただ、内容や演出はB級作品の定番が詰まったような感じで、誰が最初に死ぬとか、こういう殺され方をするんじゃないか、というのが容易に想像できるので、そこは少し残念。あと、チープな雰囲気に加え画面が終始暗く、肝心のスラッシャー部分があんまり見えないという点は文句を言いたくなる。しかも、プーやピグレットは明らかに被り物だし、手は完全に人間ときた。原作はパブリックドメイン化しているのだから、プーを主人公にするならもっと捻りのある脚本・演出にしてほしかったところ。制作費10万ドル以下のクオリティと言われればそうかもしれんが、ディズニーの様子をうかがいながら製作している感が否めない出来栄えでした…。

そして、こういうB級スラッシャーホラー定番の’’逃げる気がさらさらない被害者たち’’にイライラしっぱなし。誰か1人が犠牲になった時点で逃げればいいのに、なんで戦おうとするのかね。プーさんも丁寧に「出ていけ」って血文字残したのに、なんで言う通りにしないのか(-ω-;)ウーン
しかも、どう見ても使い慣れていない拳銃まで取り出して、女の子たちは何がしたかったんだろうね。きっと我先にと犠牲になりたかったんだね☆逃げるならさっさとプールから上がれ、他人の死にゆく様を見てないで逃げろ、復讐するタイミングを考えろ、、、といろいろ言いたいことはありますが、気になる人は本編を観てね。

まぁ、最後まで観た感じ悪くはなかったけど、正直良くもない。グロ描写が多かったのは高評価ですが、脚本と演出の捻りのなさにげんなりって感じ。とはいえ、個人的には巨乳インスタ厨女子が見れたのでOK。もっと胸揺らして活躍してほしかったけど。

さて、プーさんに引き続き『アルプスの少女ハイジ』をマッド化した『マット・ハイジ』なるものも公開されるということで、こちらも非常に楽しみ。しかも、バンビやピーターパンまでもが魔改造されてR18映画になるかもしれないとのこと。かつての名作児童文学は、大人向けアレンジスラッシャーホラーとしてお目にかかれるようです。

ユナイテッドシネマにて鑑賞
氷雨水葵

氷雨水葵