氷雨水葵

ファミリー・ディナーの氷雨水葵のレビュー・感想・評価

ファミリー・ディナー(2022年製作の映画)
3.5
2024年29作目

祝祭ホラーって多くね?

◆あらすじ
自分の体型に自信が持てない少女シミーは、イースターの休暇を利用して料理研究家で栄養士の叔母クラウディアを訪ねる。

ダイエットに協力的な一方、イースターまで断食しなさいと過激な指導のクラウディア。

そして、イースターが近づくにつれ、食卓は狂気に満ちていく―――。

◆感想
こちらも迷った挙句、劇場に観に行かなかったシリーズ。

これの前に観た『イビルアイ』よりは好きな感じで、内容も結構面白かったと個人的には思います。派手な場面転換はなし、流れているBGMはずっと不穏、最近観た『胸騒ぎ』を思わせる静かに進む物語etc・・・とわりと魅力たっぷりだった印象です。主人公のシミーは度胸があるキャラクター性で、なかなか肝が据わってましたね。
家庭内に潜む暴力性に加え、人を見た目で判断する’’ルッキズム’’要素もあり、とはいえ、こちらはあまり言及されていなかったけど、さらには宗教観の違いも描かれ、このじんわりくる怖さがたまらない。幽霊的なのより、やっぱりこういう人間の得体の知れない’’なにか’’みたいなのが一番怖いですね💦だいたいエンディングは想像できるものの、所々にある伏線にドキドキしっぱなしでした。

にしても、シミーが食べるor食べないで葛藤しているのがつらかった・・・いや、マジで息子のフィリップが目の前で食べてるの拷問すぎんか?とくに、高カロリー全部のせみたいなパンケーキ食べるシーンは、ある意味地獄絵図やったわ。私やったら絶対我慢できんし、間食しちゃうよぉぉ。そういう伝統というか、習わしに忠実な人には申し訳ないけど断食なんて私には無理っす。

個人的に印象的なシーンは、シミーがうさぎにトドメを刺すところかな。あと、歯磨き粉とレバー?を食べようとしているシーン。「まさか食べないよね?」とヒヤヒヤしながら観てた。あと、ルッキズムについて言及しているわりには、フィリップやシュテファンが悪く言わなかったこと。むしろ、クラウディア叔母さんのほうが「太っているのは罪よ!」と言わんばかりの雰囲気で、断食やイースターに対する執着みたいなのが怖かった。逆に受け付けなかったシーンは、うさぎを解体するシーン💦グロは見慣れているはずなのに、あんなにまじまじと見せつけられたら、さすがにうええ・・・ってなる。

てか、うさぎの肉あのタイミングで食べたから当日どうすんねんって思ったけど、途中で「あ、これヤリおったな」と気づいた私。そもそもフィリップが中指立ててる写真、明らかに変な感じだし、本気でシミーと逃げようとしてたから、夫婦の所業に気づいたときは「あぁ…」と情けない声が出たもんだ。

フィリップ、お前いいやつやったんやな~最初は無口でマザコンのク〇ガキが!って思ったけど。だからこそ、あんな姿見たくなかった。反対に、シミーは度胸がある子だと思ったけど人が良すぎたな。クラウディア叔母さんに同情したのか「帰るのやめる」なんて、どこかで不穏に感じたなら逃げりゃいいのに。まあ夫婦が無事に帰してくれるかわからんが。

胸糞展開ではあるけど、最後はわりと救いがあったほうじゃないか?ガソリンぶっかけて火をつけるのは潔かったぞシミー。ラスト、シュテファンにトドメを刺さなかったのは、うさぎと違って苦しんで死んでくれ~ってことなのかな?

ややポスタービジュアルに騙された感はあるものの個人的には好きな内容でした!
氷雨水葵

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