氷雨水葵

NOCEBO/ノセボの氷雨水葵のレビュー・感想・評価

NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)
3.0
2024年27作目

面白かったけど…

◆あらすじ
ファッションデザイナーとして働くクリスティーン(エヴァ・グリーン)は、夫や娘とともに輝かしい毎日を送っていた。

しかし、ある日、ダニに寄生されたイヌの幻影に襲われたクリスティーンは、原因不明の病に悩まされることに。

そんななか、フィリピンから来たという乳母が訪ねてきて―――。

◆感想
劇場に観に行こうか迷った挙句、結局行かなかったシリーズ。U-NEXTで配信されていたので鑑賞!
うーん、最後まで観た感じ面白かったけど、もう一捻り、二捻りくらいあってもよかったのではと思ってしまった。終始、いやな雰囲気は漂っているけど、正直それくらいで、うわ~…と思うシーンはあんまりなかった印象。あ、でも序盤の犬はほんまに受け付けんかった。見るに堪えないくらい気持ち悪くて、内容云々よりがっつり記憶に残ってるぅぅ。一匹ならまだしもウジャウジャしてるのはほんまに勘弁してほしい。

ストーリーが進んでいくうち、あぁこれは復讐劇なのかと気づいた私。確かにアパレル業界って闇深そうやもんな。中国とかインドとか、本作ではフィリピンやったけど自社工場設立して、しかも賃金は最低レベル。加えて、生産環境は劣悪で、不慮の事故とはいえあんな形で娘を失ったら確かに許せないよね。そして、そこにフィリピンの民間伝承なのか、呪術師みたいなのを題材にしたのは面白いなあと思いました。
ただ、社会的な問題を盛り込むなら、もっとホラーテイスト強めでもよかった印象。『女神の継承』や『ミッドサマー』みたいなテンション感でもよかったかな。あ、セッとかのキモエロ要素はいらんけど。

何気にぎょっとしたのは、なんの前触れもなく家政婦がやってきたことかな。あらすじは知ってたけど、ダイアナの微妙な笑顔が怖くて、得体の知れない感じみたいなのがすごくゾッとした。

とくにこのシーンが印象的!っていうのはなかったな・・・残念。やや不条理ではあったものの、あっさり終わってしまってスリラー映画としては正直物足りない。
氷雨水葵

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