ゴエフト

わたしの魔境のゴエフトのレビュー・感想・評価

わたしの魔境(2022年製作の映画)
3.6
オウム真理教関係者へのインタビューによるノンフィクションと、1人の女性がどのようにカルト教にのめり込むのかを描いたフィクションを交互に織り混ぜた作品でした。

この作品を見て思うことは、日本という国は社会に出ると気持ちの逃げ場がとても少ないということ。そんな弱った人に人との繋がりを提供し、社会にはない心の拠り所になってあげることでどんどんのめり込ませていく。

悟りを開いて無欲の境地にたどり着くことは、まったく簡単じゃない。だけど、外の世界と断絶して閉塞的な空間で、疲労と睡眠不足と集団心理で洗脳に導いていく。
逃げたら自分の命が危ない恐怖をみせながら。

自分は悟りを開いていないのに、自分は悟りを開いていると信じきっているから信者も信じきって、行動をおこす。
完全に間違っている教祖に間違いを指摘できない空間の怖さ。

宗教の悪い面を味わい観賞後は胸くそが悪くなったのでした。
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