さすがフランス。
美食と皮肉の国。
美食の追求、肉食文化、夫婦の力関係、友達同士のマウント、人種差別、精肉店の経営難、カルト的ヴィーガン、意識高い系ヴィーガン、キリスト教… あれやこれやをスパイスたっぷりに料理したブラック・コメディ。
決して趣味がいい映画とは言えないものの、容赦ない痛烈なブラック・ユーモアの連続に笑いを禁じ得なかった。いや正直、めちゃくちゃ面白かった。
ゴア描写、特に人肉系はあまり好きじゃないけど（吐き気が…）、コメディに徹しておりゴアは案外さらっとしているので、さほど抵抗なく見れた。
細かい演出や小道具、会話の面白さ、表情の上手さや、だんだん人間が食材に見えてくるのとか、夫婦仲が円満になっていく様子、飽きさせない展開など、上手くできてるなぁと思わされた作品でもあった。
人間を殺して解体して食べるなんて、残酷すぎる？かわいそう？でも私たちはそれと同じことを動物にしているわけで。植物だって生きてるわけで。植物にも痛覚ある説なんかもあったりして。そんなところもちょっと考えさせられる。
人肉がうまいわけないじゃん！と友達が言ってたけど、食べたことないのにどうしてわかるんだろ。
