まぎれもなく料理が愛であることを教えてくれる。
お金さえあれば、簡単に調理済みの食品が手に入るいまの時代。
なんでもかんでも時短、合理化、効率化。
料理なんて手間ひまのかかることをわざわざせずとも空腹を満たすことができるこの時代に、食材を育て、吟味し、メニューを考え、食べる人のことを想い、何時間もかけて料理をすることの意味をあらためて思う。
やっぱりフランスはすごいなぁ。
フランスに生まれたかった。
美食と詩の国。
そして、女性が「妻であること」よりも「料理人であること」を選べる国。
料理を通してふたりの想いが通じ合う。
料理から、ふたりの間に確かに愛があることが伝わってくる。
最後の場面でどっと涙が溢れた。
劇伴がないことにもまったく気づかず、ただただ料理と人生の美しさに魅了された2時間16分だった。