WadeZenta

ファイアー・オブ・ラブ 火山に人生を捧げた夫婦のWadeZentaのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

火山大国に住む、日本人であればぜひ見てほしいと思った一作。

ドキュメンタリーだからこそ、火山という存在の巨大さ、夫婦の狂気性、そして火山への愛が真っ直ぐに伝わる。

火山から爆散し、流れ出る溶岩は痛々しく、儚くもあり、そして美しい。まるで人間にとっての流血のようだ。
畏怖の対象であり、崇拝の対象、美の対象であるその姿、人間と置き換えたその描き方には思わず「凄い」と言葉が漏れた。

途中からはまるで、マシューヴォーンやジェームズガン作品を見ているような、痛々しさ、不謹慎さ、美しさ、面白さが入り混じったような映画だと感じる。

後半ある出来事を境に「灰色の火山」に2人は強く興味を抱く。
ゴジラのような怪物を想起させるその

火山というものに今までこれほどの感情を抱いたことがあるだろうか。

昨日と何も変わらないように見えて、常に地球は変化をしている、その一端が火山を見ることで垣間見える。

小さなことに目を向けるのはもちろん大事だ。大きすぎてそれが当たり前だと感じているものの存在を忘れないこと。

ミクロとマクロのピントをいつでも調節できるように、定期的に油をさしておこう。

映画の役割は’It tell the stories’、改めて痛感した。
あとOPとEDがかっこいい。
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