このレビューはネタバレを含みます
原作漫画を読まずに観ました。
なのでどのようなアダプテーションが施されているのかは分からなかったけど、とんでもなく熱い映画だった。
この映画を観る人は（原作好きも含めて）ジャズが元々大好き！と言う人はとても少ない割合だと思う。（もちろん自分もその1人）
そんな人にジャズの熱さ、激しさを伝えたい、と本気で思う人たちだったのだろうなと痛感した。
物語における3人の役割がそれぞれ楽器のように機能している描き方がとても綺麗だった。
例えば玉田。ドラムは「車」と比喩するほどスピードやテンポの中心になるという話があったが、初心者という立場からスタートする玉田はライブを経るごとにどんどんその上達がわかり、それとともに物語の時間軸がどれだけ進んでいるかを分かりやすく、華麗に描く。
外の景色で時間の経過を表すことはよくあるが、それとはまた違う描き方にぐっとくる。
そういった物語の登場人物と映画における昨日がメタ的にもいったりきたりする演出がめちゃくちゃ好きだった。
冒頭、はじめてTAKE TWOでレコードをかけてもらうシーン。まるで外の天気を確かめるように、アキコさんがカーテンを勢いよく開けるとそこにはレコードがびっしりと並んでおり、そのあとの大のセリフが続く。
アニメによくある3DCGはやはり前半特に違和感を覚えてしまうシーンはあったが（人の動きが個人的には苦手気味…）
まさに冷静と情熱の間（これはクラシックか）、という映画。
Dolby ATMOS激推奨。
それでは、シーモア行ってきます。
