ミツバチゴロバチ

フェイブルマンズのミツバチゴロバチのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
4.4
面白かった〜。ここ15年のスピルバーグ作品では一番。(『ミュンヘン』を最後にっていう括り。3〜4本未見なのがあるが)
映画というアートフォームの持つ魅力・素晴らしさよりも、魔力・怖さが巧みに描かれている。そしてその使い手として選ばれてしまった男の逡巡と覚悟。

母の見てはいけなかった秘密を知った時も、家族離散の危機の時も、常に映画的映えを考えてしまうサミーの業の深さ!プロムでの上映会、手玉に取るように自分の作品にドッカンドッカン沸く観客と、それを見るサミーの冷めた目!良かった〜。

ことさら「映画愛」を押し出したり、悲劇性を煽ったりせず、軽妙さが随所にあるところも好き。サミーの彼女とか最高じゃん。そして何といってもエンディング。洒落てる!