note-director, actor,and cinematographer!!!
めちゃくちゃ上手いカメラマン！
監督さまシュン役でご出演。すげー。
だれこの上手い俳優さん？と思ったら監督ご自身だった。
俳優陣の鍛え方も、アクションも、演技もすごいけど、
このカメラマンさん、これまで観たボクシング映画の中で、ダントツにお上手。
ボクシングシーンのカメラワークだけではなく、フツーのシーンの構図も素晴らしい。
なんだこのキモチよくぴたっぴたっときまるフォーカスの送り方は。編集で多少いじってあるにしろ。
粗大ごみの前に座る上の余白といい、
シュンのこどもの時の、父親の試合の回想シーンの暗闇といい、
ヤンが起きてバーに降りてきてジャンケンするまでの長回しといい、
そこで借金取りとけんかするアクションのカメラワークといい、
事故シーンといい、
防波堤にすわって話すシーンの、波のゆらゆら照明といい、
すべての画の作り込み方が、王道でかつ今どきのセンスで、丁寧。
香港映画の撮影と、スピーディでムダのないカンフー映画風の要素を取り入れた編集、カット割りが素晴らしい。
ロッキーをはじめ、ボクシング映画で主人公が見事に勝つなんてことはまずないが、これだけ長い試合シーンをしっかり見せつつ、で、どう終わらせるのかと、すっかり見入ってしまった。
だれかのために戦うお決まり路線に、一秒先が読める、という超能力をかまして変化球にし、さらにメッセージを込めた秀作。
監督の誠意がこもっている。
映画やってる人は、みょうに雰囲気優先している邦画よりも、お手本になるところ満載。
