あや

aftersun/アフターサンのあやのネタバレレビュー・内容・結末

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

めちゃめちゃ良くて、観た後いろいろ考えて、やっと言葉にする。

たぶんunder pressureがかかる中、父親と旅の最後の夜に踊るシーンと、ラストのシーンをまた観たら号泣してしまう。
説明しすぎない映画であり、父親の状況とかはずっと観客の想像に委ねられているんだけれど、ずっと「何か悪いことが起きるような予感がする」旅であることをみせるのが上手いなと。途中「え、父親自殺する?」って思ったシーンが何度かあった。

勿論11歳のソフィには父親の弱さや悲しみに気づけず、だからこそこれからの人生に希望で満ち溢れているソフィと希死念慮が渦巻いている父親の対比がとても苦しかった、、、、
自分が子どもの時は気付けないけど、親は親である役割を幼い自分の前で演じているのがすごいなと思う。レイヴのシーンでも、父親は近くにいるのにもっと近づけない、知ることができないもどかしさを感じた。

ソフィは子供の時に気づけなかった父親のこぼれるほどの愛を与えられていた、と思うと泣く。

映像もすごく柔らかくて、優しい。
人の肌質や夏の日差しのあたたかさ、匂いが感じられそうな撮り方。
とにかくこれが初長編ってすごすぎ、と思った、、、、
あや

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