「あの時、あなたの心を知ることができなたら」
若くして娘を持つが離婚し、ひとりロンドンに住むカラムと、スコットランドで母と暮らすカラムの娘・ソフィのひと夏の思い出。
トルコの、どこかの、夏のバカンス地で。
決して贅沢ではないけれど、プール付きのホテル、タコを見つけた海、夜空の下の歌唱大会…父親と過ごす、大切で、特別な夏休み。
ソフィは11歳。少し年上のお兄さんお姉さん達がかっこよく見えて、自分もその中に交わってみたい、大人の階段に足掛けてみたい時期。
毎日が楽しく過ぎていくと同時に、この楽しい時間にも終わりがあることを知っているから、終わる前から切なくて憂鬱になるきもち。(私にとっての夕方のディズニーランド)
父親の気持ちは知らないまま。
切なくて苦しくて、楽しかった記憶と苦しい父の記憶(ソフィの想像上の)が交差する過去。