マッチングアプリに集う男女を巡る危うさを執拗に羅列する見せ物サスペンス映画としては其れなりには観られます。
劇中ずっとなんか開き直っているヒロイン役の土屋太鳳さんに、ストーカーであることを無表情に自虐するストーカー役の佐久間大介さんの二人芝居を観ているだけで何故だか間がもっている不思議さ。
予告編だけで、コイツ間違いなく怪しいと思うキャラクターの事実にヒネリがあるのも悪くありません。でも複数のメインキャストの30歳代と50歳代を別々の俳優に演じさせている顔の違和感が凄ご過ぎるし、ましてやそれをオチのネタに転用してしまっているのは明らかに本末転倒です。
同じ内田英治監督による近作『サイレントラブ』よりはナンボか良いと思いますが、原作と脚本を折角兼ねるのならば、もう少し練り上げた物語りと演出の作品が観てみたいです。