正直言って、前半は酷い映画だと思った。
ありきたりな友情模様・恋愛模様。
途中で席を立とうか迷うくらい。
ただ、普通の恋愛映画だったらエンディングを迎えるような破局を迎えても、この映画は終わらない。
恋愛が終わっても人生が終わらないように。
この映画は、恋愛映画ではなく、
もっと分厚い「人生」の映画だった。
人生は続いていく。
4人は決定的な破局を迎えながらも、
離れ離れになっても、
本当に縁を切ることはなく、関係は続いていく。
時間の経過に揉まれる中で、
手垢のついた表現が、リアリティに・美しい思い出に変わっていく。
どんなに離れても、保たれていた縁が生み出すラストは、人生そのものの美しさだった。
いい映画でした。