このレビューはネタバレを含みます
「おっさんが救った命が、おっさんの命を救う」お話。
IT企業の社長だったおっさん。娘は骨髄移植が必要な病におかされ、ドナーがみつからないので、海外での移植手術を予定したものの、コーディネーター?か何か仲介業者に資金を騙しとられる。娘は亡くなり、夫婦仲は悪化して妻は自殺未遂。騙し取られた資金は会社の資金を横領して捻出。それがばれ、社長解任と横領罪で実刑に服することになる。逮捕される前に、責めて自分にできることということで、骨髄移植のドナー登録をする。おっさんの骨髄は、急性骨髄性白血病でドナーを探してもなかなか見つからなかった小学生の少女、楓に移植される。なかなかドナーが見つからず、生きることをあきらめかけていた楓も、元気になり、見知らぬドナーにお礼の手紙を書く。娘が死に、家族崩壊、地位も仕事も失って服役中のおっさんの心の支えは、自分が救った見知らぬ移植者の存在。出所したおっさん、成長した楓はそれぞれ、一番会いたい人を探す。
ストーリーはよかったけど、ちょっとベタすぎる展開とか、演技が浅い感じのところがあり、このスコア。
でも、空いている時間つぶしにやっている映画がこれしかなく、あまり期待していなかった割によかったなと思う。
中村玉緒の渾身のかーちゃん役がよかった。いろんな苦労を背負った生涯が役に滲み出ていた気がする。