ばん

ひまわりのばんのネタバレレビュー・内容・結末

ひまわり(1970年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

若い頃、ひまわりに出てくるソフィアローレンを思い出すと言われたことがあった。似てると言われた顔が、松村雄基、織田裕二、田中美奈子、ゴリラーマンと微妙な線で、♀として容姿にコンプレックスがあった。故に見たいと思いつつ、オバハンになるまで見られなかった一作。

ウクライナ情勢、そしてワグネル反乱とロシアがきな臭く、独ソ戦って6月22日開始だったなぁとか思い出し、誕生日だし、ずっと気になって早うん十年のこれを見ることにした。

一気に盛り上がり、結婚した2人。徴兵をさけようとするが、避けられず、アントニオはロシア戦線に行くことになる。終戦後、アントニオを待つが帰ってこない。復員兵を探し回った末に、アントニオと凍てつくロシアの雪原を歩いて逃げた男に出会う。男は、アントニオは足を負傷し、歩けなくなり、雪原に取り残されたと告げる。凍死したかもしれないが、諦めきれないジョバンナは、スターリン後のソ連に渡り、アントニオを探しつづける。ウクライナの広大なひまわり畑の下にたくさんのロシア人捕虜やイタリア人ほか独ソ戦で亡くなった沢山の遺体が横たわることを知らされる。それでも諦めきれないジョバンナは、アントニオの写真を片手に探し続ける。すると、ある村の女たちが、幼い女の子がいる若い女の家を教えてくれる。その家の主こそ、探し続けたアントニオだった…。続く

戦争から戻ったら、自分は死んだものとされ、新妻は、自分の弟と夫婦になっていた…みたいな話は昔実話を聞いたりドラマで見た記憶がある。戦争が悲恋を生むという話。そして、かつての思いを捨てられず、子どもに愛した人の名前をつけちゃうとか、愛と結婚生活と別離というよくあるエピソードがでてくるんだけれど、広大なひまわり畑と憂いに満ちたソフィアローレンのジョバンナに心動かされ高得点。

ムッとした顔とか、怒り全開のソフィア・ローレン。顔は似てないけど、雰囲気はあたしに見えたんだろうなあ。昔、あたしにこの映画のことを話した人。

明るく元気なイメージのあるひまわり。その下には沢山の遺体がうまる。チェルノブイリ原発事故後、汚染された大地に咲くひまわりは、ファイトレメディエーションとして、土壌の放射性セシウムを吸収するとして使われた。目に見える華やかさとその裏にあるものを思い出した一作。

ひまわり

花言葉は

あなただけ見つめている
憧れ

梅雨があければ、ひまわりがいっぱいの夏がくる。
ばん

ばん