子育て+介護+仕事の顔と、並行する旧友とのロマンスの顔
一見淡々とした日常に見えるけど、機微を捉えるような繊細な語りのおかげで非常にリッチなドラマになってるのが凄い。し、レアセドゥは最高。
特に介護で不条理なことに見舞われるたびに、やや現実逃避的なロマンスへの渇望が強まる感覚が繊細に描かれてる。
病気を患っている今の父親よりも、父が愛読した書が並ぶ本棚の方が父親を感じられる、という言葉が強く心に残った。あと、かつての思考や記憶を失った父が発する言葉が、一見ナンセンスながらも断片的に彼のかつての思考を示唆させるもので、とても良かった(そして苦しかった)
ものを増やしたくないから最近は専らkindle読書派だったけど、実物の本も買わなきゃなって気持ちになった。