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ゴジラ-1.0の肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.8
日本の戦争の地への負債にただ蹂躙で返す"反動の化身"に失って失った逃げ恥の元特攻兵の青年が次代に引き継ぐ『覚悟』のゴジラ-1.ORIGIN(原点回帰)

幼き頃に覚えた『恐怖』と「暴虐」の化神が大地を震わして帰ってきた

これはデル・トロも口出してその後にだんまりできない、遠い日に見た「絶望」と特撮の『希望』

ということで、個人としては少しも琴線に触れなかった『シン・ゴジラ』より手応えある「ゴジラ」となりました。
「人間ドラマ」を排しポリティカルに展開したのがウケた側面のある『シン・ゴジラ』ですが、今作はモロモロに「特攻兵」なのに、生きたかった"罪"と"業"を背負った若者の「パーソナル・ヒューマンドラマ」として"濃厚"に描き切ってます。

そうですよ、神木隆之介さん✖浜辺美波さんの婉曲的に国民的監督作・災害アニメや『シン・ゴジラ』の大元である原作者シリーズに縁があったりする朝ドラコンビではありますが、「怪獣映画」あるあるのワイドな事態に"群像劇"であることを辞め、ほぼ"敷島(神木)視点"で展開されます。
これぞ"シンプルイズ・ベスト"。
ごちゃごちゃせずドラマに没入できるし、"戦争経験のない"世代しか見ない「戦争映画」として、「特攻兵」という"人権を無視した美徳"に反感しか抱かない世代が当時の"逃げて生き残った"特攻兵の心情を通して"戦後直後の終わってない戦争"をダイレクトに感じる事ができるように良い選択をしたと感じさせます。

かわいいボーイがもうアラサーになってはいますが(世代大して変わらないのに何目線?)、本来なら「青年」代を超えてはいますが、神木さんの年齢の丁度良さが、戦場に出なければいけない"若者の代表"、経てきたフィルモグラフィが"日本映画界の代表"としての二つの意味でも"時代(次代)の節目の記念碑的作品"になりそうな「風格」を備えた演技なんです。
というか、泣けば、叫べば、泣き叫べば即「演技派」の代表格となる日本映画界の風潮のチョロさや安っぽさに疑問視してきた身で、その代表格である安藤サクラさん御出演作でもあるのですがw
今作での神木さんの『絶望』はシンに「慟哭」と評していいレベルで、「日本アカデミー賞」(持ち出してもしようがない賞だが)界隈にとっても新人ではない(芸歴的に失礼ですが)「主演男優賞」の一角を担う演技と言って間違いないでしょう。

作風的には、『ゴジラ』初作"1954版"の水爆実験から爆誕とは"少し違う"改変で、"戦争の記憶"で起こされる「ディザスター・モンスター」としては、"負の歴史の副産物"として「リブート」された映画です。
それでいて、『シン・ゴジラ』のストーリーテリングと似通っていて、"ゴジラの数段の形態(成長)"があるタイプの映画で、ファーストカウント(第一形態)の悲劇なんかはまさに「恐竜」ビジュアルで動きもエメリッヒ版『GODZILLA』を恐らく逆輸入してるじゃないか?と思えるほどの思い切ったビジュアルにしたのは違った楽しさを与えてくれましたw

今作のゴジラビームこと「熱線」描写の、背びれニョキニョキの仰々しい動きはどこか"メカニカルさ(排熱機構的)"を感じて、性差別するわけじゃないが"男性諸君"の琴線を突きまくるんしゃないですかね?w
うぉおお、くるぞくるぞ・・・たまんねーーーーいぃ!!!って(笑)

と大絶賛調ですが、映像面に諸手を挙げて絶賛したいわけでもなく、「邦画」だからといって"CGクオリティ"の閾値を忖度を持って大胆に下げる安っぽい感性を持ってなくて申し訳ないのですが…
『邦画』として「モンスター映画」として、その映像技術を"更新"した第一線級VFXクオリティ映画なのは間違いないのです。
間違いないのだけど、"『邦画』のCG合成(VFX)ってまだこの程度なの??"と"没入"に歯止めをくらうほどの"違和感"を感じたのも事実でして…

「ゴジラ」との対面、極至近距離や顔面アップが無理矢理合成したかのような"誤魔化しの粒子(ノイズ)"や"距離"を感じるなのはどうなの?って思ってしまいました…
目視画面いっぱいの距離の個人のギリギリ距離の前ブロック席で鑑賞したのに、そう感じるのだから肝心な時に没入感は今ひとつ。
ギャレゴジからの最新『ゴジラvsコング』ではそんな印象は受けなかったはず…そこで免罪符のように「制作費」を持ち出せても、そこに確かな"彼岸の差"があるのだから"改善点"としか言いようがないのです…

また、ゴジラの動きにも多少の違和感が…こればかりは野村萬斎氏をモーションキャプチャ役者として迎え入れた『シン・ゴジラ』の方がマシといえるかも…
歩行がロボットダンスのようにノロノロでぎこちない動きのように見えて仕方なかったですよね。そこが"生"の生物的臨場感や「54版」オマージュと言われても"不自然"として目に写ってしまっては本末転倒…
そして『シン・ゴジラ』やハリウッド大作の近年作群、または平成ゴジラでもちゃんと"「ゴジラ」イメージ"がある人ほど、終盤の"生き残ってしまった元・兵士"たちによる「下がったり上がったり大作戦」のゴジラの挙動や尻尾を巧みに使うゴジラ像など、"ワタシの「ゴジラ」じゃない"と思う可能性があるのでお気をつけて…

でも、個人としてはIMAXじゃない爆音強化スクリーンで観ましたが、ラストの「ゴジラのテーマ」サントラがなんとも腹(胃)に響いてこんなにも心地よく感じるなんて…な"『ゴジラ』という歴史のカタルシス"に浸れたので、やっぱりスクリーンは可能な限り厳選して観るべき「日本映画史的大作」だというのは伝えておきますよ・・・!😉