以前シンゴジラを劇場で見てとても怖かったので、アマプラに来てもなかなか見るふんぎりがつかなかったですが、やっと拝見しました。一言、シンゴジラよりも怖くないです。シンゴジラよりも街を破壊していると思うのですが、なぜかそう思いました。破壊の場面でBGMで怖さを演出したり、長回しで破壊されたところを撮影していないからだと思います。また電車や船がゴジラに放り投げられる場面も、どこかコミカルで従来の怪獣ものっぽかったのもそうだと思いました。
人間ドラマとしては、非常にわかりやすくて、朝の連続ドラマみたいな感じです。最後の方もプロジェクトX風で、そこも明快なお話でした。ラストで物語が終わっていないみたいな感じでしたが、それも怪獣ものの踏襲なのかなと思いました。特撮をよく知らないのですが、そういう感じでした。アカデミーの効果賞をもらっているのも、戦後すぐの日本の再現度が高いせいだと思います。どうやって撮ったのかわかりませんでしたが、日比谷あたりの街並みのセットが秀逸だったと思います。本当に国電とか動いているみたいな感じに見えました。
またこの映画は当時の日本が置かれていた国際社会での位置みたいなものも示唆していて、そこも大人の鑑賞に堪えうる怪獣映画だったと思います。たぶん一番最初に作られたゴジラの映画をリスペクトして作られている作品です。そういう意味で、特に昭和の方は見て損はない映画だと思います。2時間4分
