みんな元々はまっとうなんだと思うの。
それなのに、なぜいろんな事が歪んでいくんだろう。
是枝監督が子どもを撮るという事で、「奇跡」のような無邪気さがあるのかな、と思ったけど、違ったな。
まあ、ある意味で無邪気さだったのかな。
でも、ちょうど子どもって何だかわかんないな、と思っていたところだったので、最初の母親目線パートはかなりわかりみが深かった。
物事にはなんにだって事情がある。
とても論理的なものであったり、とても感情的なものであったり。
でも、それよりももっと大きな得体の知れないまさに怪物のようなものに、我々は飲み込まれていってしまっているような気がする。
それにしても是枝監督、台風好きね。
多くを説明せず、ひとつのセリフでその人物の背景がわかるような言葉もこの映画にはとてもよかった。
あと田中裕子は怪演。
長生きしてほしい。
