たばちゃ

くるりのえいがのたばちゃのレビュー・感想・評価

くるりのえいが(2023年製作の映画)
-
2人のアー写の下にロックバンドくるりと書かれているとふと思う。
くるりはバンドっていうのかな。
この映画を見るとはっきりと言える。
くるりはバンド。
レビューの星は付けられない。
とても客観的には見られないから。

「で、そもそもなんでもっくんっていなくなったの?」というところを見たくて見た人は、肩透かしにあったような気がすると思う。
このバンドにはたくさんのドラマがあったと思うけど、この映画にはドラマはない。
でも、それこそがくるりだと思う。
ただひたむきに、音楽を作ってきたくるりだと思う。

思えば今回の20年前に脱退したもっくんを入れてのレコーディングって、かなり奇跡的だ。だって、20年間お互い音楽を続けてこれてないと出来ないから。
もっくんがドラムやめてて、なんか居酒屋とかやってたら、そもそも出来ないから。
淡々とした映画だけど、頑張って生きてたらこんなこともあるんだな、とまるで人生のご褒美みたいな時間を垣間見せてもらった。

拾得のライブシーンは本当にグッとくるのはもちろんなんだけど、3人でピアノを叩いている画も好き。このおっさん3人にキュンするとは思わなかった。
車窓シーンがあるのもいい。
ちゃんとよくわかってる。

あと、佐藤さんがこんなにカッコいい人とは今まで気づかなくって一生の不覚。
映画見たその夜に夢に出てきたほど、素敵な方でした。