このレビューはネタバレを含みます
勧められて観たんだけどかなり良かった
2人が初めて手を重ねるシーンと、暖炉のシーン、最後の父娘の挨拶のシーンで爆泣きした
ストーリーはかなりオーソドックスな、いわゆるロミジュリものっていうのかな。種族が違う男女が恋に落ちて…ってやつ
そこに移民という背景を絡ませてるんだけど、特定の国や移民のイメージに寄りすぎず、あくまでもファンタジーの世界で子供にもわかりやすい世界観になってるのがさすがピクサーって思った。
炎の一族は韓国系イメージなんだろな〜とは思いつつ（監督が韓国系の方だし）…
故郷を去り、差別の残る地域に移り住み、自分の子供により良い暮らしを…と思って、踏ん張って生きてきた移民1世。
そんな親の元で育てられた移民2世が親に対して抱く気持ちって普遍的なんだろうなあ。親が払った途方もない犠牲の元に今私は立ってるっていう責任感。その重さに応えなきゃ、望む姿の子供でいなきゃって気持ちも、綺麗事じゃなくて本当にあるんだと思う。
でも、親はそんなこと思ってなくて、ただ子供のことが大切で、少しでもいい人生を与えたいってだけなんだよね。お父さんの「私の夢はこの店じゃない、お前だ。ずっと」がすべてを表してるよねえ
ウェイド最初からへなちょこ泣き虫男っぽいのに、ずっと優しくてずっと好きを伝え続けてくれるメチャいい男やんとなった
初めて好きな人に触れたときに、その部分が熱くなったり体が変化するのは人間も同じかも。それを水と炎が触れたら…と表してるの上手いよなあ
最後のシーンが、エンバーが1歩踏み出すシーンで終わったのが象徴的だと思った。両親がしたように、エンバーも自分の未来のために、「違う場所で生きる」ことを決断したんだよね。だから、足を踏み出すシーンで終わるんだよね。
自分の生きる場所を自分で決める、その切なさと勇気を描ききっててすごかったな。
個人的に、エンバーはあの店をちゃんと継ぎたいと思ってそうだったから、もっと途中途中に「本当は別のことがしたいのかも」ってわかるようなシーンがあればもっとよかったかな〜と思った。心変わりが結構急に見えた🤣
