このレビューはネタバレを含みます
ようやくカナダ公開されたので鑑賞！
日本公開後に「話がよく分からない」という感想も結構出てたことを知ってたので、わかりやすい話ではないことは想定の上で見た。
結果、やっぱり過去のジブリ作品と比べて1番抽象的な話だったと思う。宮崎駿の過去作を知らずにこれを一番最初に見たら、私はこれをいい映画とは思わなかったんじゃないかなと思う。
けど、今までのジブリ映画の積み重ねがあるし、宮崎駿が何を伝えたくてアニメーターを続けているかをなんとなく知っているから、この不思議な話を「意味わからん（から悪い）話」で終わらせるのではなく、なんとか理解したいと思わせる力があるし、完全にわかることが正しさじゃないというか、ただ彼の頭の中を形にしたような不思議な映画をたっぷり全身で浴びる贅沢な体験と言えるのではないかと思った。
ここではないけどこかで、和風なような洋風なような、どこか懐かしくもある不思議な世界を描く上手さはさすが宮崎駿…！！
どなたかが言ってた感想だけど、「駿はお母さんに会いたいんだなあと思った」って、本当にそうだと思ったよ。お母さんに会いたいんだね、駿…
「この世は生きるに値する」というのが宮崎駿の信念で、だから最後に眞人は、どんなに汚くても上の世界に戻るって言ったんだと思う。
とにかく私が言いたいのは、「駿、永遠に生きて、永遠に映画を作ってくれ」ということであった。
宮崎駿の作品が他のアニメと違うのは、彼がとにかく人間を信じてると作品全体から伝わってくる、その切実さだと思う。
