30年かけてGIFTを我々に与え続けたミスチルが、今もなお渡そうとしている音楽。ミスチルのドキュメンタリーではない。むしろ彼らの音楽によって動いた数多の人生の物語。それを見つめる自分にも、一人どこかで聴いた思い出、誰かと共有できた思い出...見知らぬ人の得たGIFTの話から、自身のミスチルへの想いを思い起こさせられる素晴らしい2時間だった。泣きっぱなし。
初っ端「終わりなき旅」の轟音に泣き、自分の大好きな「エソラ」で泣き、最後に「生きろ」の力強さに泣いた。普段は気持ちの切り替えとかに使っている音楽が、最高の環境で聴くというだけで涙を誘ってくるという素晴らしさ。映画館で観てる我々はよくライブの観客につられずに、手とか振らずに済んだなぁと思うほどに没入。
というか、「エソラ」の多幸感ってやっぱりすごくないですか？PVで飛んだりはしゃいでるメンバーも好きだし...
家族の影響で昔から好きだったミスチルと、親の好みを離れて一人で好きになった近年の音楽の違いは、後者のように音楽をセッション的に楽しむメンバーに興奮するのか、それとも前者のようにメッセージに圧倒されるのかというところにあると思った。ふとした時に振り返り、人生レベルで動かされる音楽は前者の方だった。
「半世紀へのエントランス」というライブタイトルにはそんな思いがあったのか...このライブに行ってるか否かでもこの映画の満足度は変わってくるように思えた。会場での熱気を思い出せる僕は幸せ者の方だった。
多くのファンが語っていたミスチル4人の人柄については、自分自身知らないことが多いな...
そしてやはりドラム鈴木英哉さんが"桜井和寿"の一番のファンであるように見える。
