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ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへの8637のレビュー・感想・評価

3.5
せっかくの3Dリバイバルだったのに気付いたら寝てしまっていた。
多少身構えてはいたがそれ以上に淡白な映画で、3Dである意味も"途中でメガネをかけること"以外に見出せなかった気がして残念。

それでもビー・ガン監督、評判通りの才能は勘じる。間違いなく映像は良い。アナログ的に非現実を映し出す手法の幾つもの合わせ技は完全に僕の好み。
ただ、映画はそれに向いた媒体じゃなかった。僕だって映像ばかりに凝りたいはずだから分かるけど、どうしてもストーリー性が散らかっているとスクリーンに目が向かないなと気付かされた。
そしてこの前に観た「ビー・ガン | ショートストーリー」の段階でそれが分かってしまって、その上で観るのが少し苦しかった。

映画の途中でメガネをかけるという行為。誰もが4年越しに待っていた...と皆でかける瞬間の厳かさたるやなのだが、その期待も虚しく、自分の最大のピークはタイトルバックに収まってしまった。
ロングショットという手法はあまりにも宣伝向きだし、その"凄そう"さに誘われて僕も観に行ってしまったわけだが、余白も全て見せられるわけだからその冗長さに飽きが来てしまう。現実と同じ時間の流れのはずなのに不思議だよな。
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