中々、面白かった。
所謂、『ウィッカーマン』『ミッドサマー』などの村ホラーの系譜になる訳だけど、切り口が幸せは不幸な人の犠牲で成り立っているという考え方が一風変わっていて印象的だ。古川琴音演じる主人公が、世間知らずとか見て見ぬふりと暗に責められる様は、所謂『無意識な搾取』を知っていて知らないふりをして日々を過ごしている観客に皮肉を込められている。
こういう気付きをもたらす前半は良いのだが、後半になるにつれ腑に落ちない展開が続く息切れ感が残念な所。弟は何故かすんなりと受け入れられてる所や目から出血とか怖がらせる為にしか見えないのよね。
結局、ゾクゾクする所は、洋画ホラー作品のモチーフとしたシーンが大半を占めていて、結局はこれかぁとガッカリ感が強くなってしまった。
お婆さんの棒読みな台詞回しは
効果的だったと思ったり。色々と惜しい部分が多い作品だね。
