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波紋のfishmuttonのネタバレレビュー・内容・結末

波紋(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

木野花さんが清涼剤だった。

311の起こした波紋のドラマ。

勝手に出て行って癌になって「最期はお前の元で」って帰ってきた夫に私は憤慨した。身勝手すぎる。自分なら追い出すかな、と思った。治療費目当てだし。夫婦ってそう簡単に割り切れんもんなんかな・・・。映像から、妻目線の嫌悪感がよく伝わってくる。嫌ポイントの蓄積がすごい。よく看とったよね。

妻、ため込みすぎてて怖い。歯ブラシで嫌がらせするくらいなら放り出せば?と私は思った。そうしたら罪悪感があるからなんかな。承認欲求に他人を利用してほくそ笑んでる様も怖い。木野花さんといるときは穏やかで、一番心易く過ごせているんだなと思った。

夫、身勝手。妻から逃げたかったにしろ何にしろ、逃げたならその責任を負ったまま死ねと思った。妻の心が離れてないと思ってそうなところも無理だ・・・と思って観てた。

息子、幸せになって欲しい。ただ、実家に人連れてくるときは事前連絡しろ。迷惑だから。最後のシーンから、新興宗教に沈んだけど母を思う気持ちは残っていたんだなと思った。

息子彼女、確かに強かに見える。図太い。連絡せんで義実家(仮)に凸出来るのとかすごいわ。自分ならいきなり初対面かつ義母になるかもしれん人と二人で過ごして、母親の態度確かめてって言われたらキツいわ。気まずい。

結局、一連の出来事を通して澱がなくなり、自分を解放できたってことでいいんかな。自分を縛っていた義父や夫は死に、緑命会には冷め、自分の思うままに動けるようになったというか。木野花さんの部屋掃除して、彼女の311(と夫の失踪)に蹴りがついたんかなと思った。
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