このレビューはネタバレを含みます
僕が映画に求めるもの、面白いと感じるものは何もなかった。
絵はさすがジブリ。背景や建物は美しいが以上。
冒頭の階段を登るシーンに始まり、過去のジブリ作品のどこかで見たシーンや演出、キャラクターに辟易する。僕は別に「あっ!これジブリで見たことある!!」とはなりたくない。新しいものが見たい。
亡くなった妻の妹と再婚というのは時代背景もあるだろうが必要か? 後半に出てくる幼い母との間にも何のエピソードも描かれない。
そこから生まれるだろう主人公と義母との確執も描ききれないまま後半の救出劇に入っていくから感情移入できず。
そもそも主人公の主体も目的も心も成長も何も感じない。
ポスターであんなに良いビジュアルだった青鷺はなんでまたあんなキャラに?
出てくる鳥のクリーチャーたちにも魅力はなく、千と千尋で見せたキャラクター造形はどこへ。
産屋や積み木など終始メタファーに溢れるがそれだけ。千と千尋にはあった、説明をしなくても理解させられる圧倒的な表現力がないまま進むので意味がわからない。
難解という言い方はしたくない。陳腐で支離滅裂。
お疲れ様、そして今までありがとう宮崎駿。