Taka

君たちはどう生きるかのTakaのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

2023年11作目

悪意のある石
奪い合う世界に戻りたいのか。
友達を見つけて生きていきます。
毎日毎日積み重ねても一日しか保たない。

悪意を持ったひとは強力だから、どれだけ努力して積み重ねても、崩されるのはあっと言う間。悪意があるかないかって多くの場合、外からは分からない。悪意は隠すことができるから。それを悪意とすら分からずに、あるいは気づかないふりをして、平気でひとの世界を壊すことが看過される世界。大叔父様はそれを憂いて自分の楽園を築いたんじゃないかな。せめて自分の家族を守れるように。なつこさんはその世界に逃げ込んだんだ。でもその世界も均衡を保ち続けることに限界が訪れた。真人は自分の悪意に気づき、自分には大叔父様の世界を継ぐことはできないと言った。でもひとは誰しも悪意を持ってしまうことがある。それに気づいていることが大事なんだ。真人は奪い合う世界で、友達と生きていくことを選んだ。

難しいなー。とにかく生き方を考える時間をつくれというメッセージなのかな。明確なメロディラインみたいなストーリーが無いことは明らか。戦後の日本これでいいのかと言う漠然とした、主張というか後輩への警笛みたいなものなのかな。この映画を宮崎駿監督と久石譲と鈴木敏夫が、米津玄師とかあいみょんとか菅田将暉(敬称略)とかと肩を並べて世に出したという事実で割と胸が一杯になる。
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