おりん

シティーハンターのおりんのレビュー・感想・評価

シティーハンター(2024年製作の映画)
4.1
面白かった!!ストーリー自体は現代味強くてわりとベタな展開ではあったけど、約100分ですっきり収まってて観やすかったです。

「シティーハンター」は、以前アニメをシリーズ2まで観ていた程度です(1ヶ月前に映画に備えてシーズン1観返しました)。今作の映画は、獠と香がまだバディを組む前の話+舞台が現代の新宿ということで、どう進むのだろうか…と思いながら視聴。

舞台を現代にした不安はだいぶ大きかったですが、現代の新宿の様子が要所要所で描かれていた点、下品になりすぎない程度のコメディに仕上がっていた点、依頼・事件の展開がテンポ良く進んでいた点から最後まで楽しんで観れました。

さらに、キャスト陣がキャラクター設定を汲み取って演じていた点、原作を躊躇した設定をストーリー内にしっかり組み込まれていた点が好感。キャスト陣・スタッフ陣が原作へのリスペクトを込めて作ったのが伝わってきました。最近アニメを観返していましたが、躍動感あるキャラクターと物語のテンポ感が見事に再現されていたと思います。

鈴木亮平は冴羽獠のコミカルさからケレン味、正義感まできめ細かく再現していて圧倒された。想像以上に"冴羽獠"そのもので、鳥肌立ちました。丁寧に愛を込めて役作りされたんだなと感動しました。

森田望智演じる槇村香、安藤政信演じる槇村秀幸、木村文乃演じる野上冴子も適役だと思いました。森田さんは等身大に香を演じていて覚悟や執念が見えたのが凄く良かった。安藤さんはナチュラルに儚く槇村を演じていて、獠とのバディ感・槇村の死による喪失感に説得力を持たせていました。木村さんは冴子の仕事ぶりから冷静さを表現しており、今作の空気を締めていたと思います。

個人的には、序盤の鈴木亮平×安藤政信が軽快に重厚に演じる獠×槇村のバディが非常に胸熱で。序盤で2人が作り上げたバディの空気感に惹き込まれたからこそ、槇村の死が苦しく余韻の残るシーンになったのだと感じています。

今作のオリジナルキャラクターである、くるみちゃん役の華村あすかも凄く良かったです。絶望から希望に向かうまでの表情を繊細に表現していたのが素晴らしかった。コスプレイヤーとして活き活きしていた姿に、グッとくるものがありました。

実写化作品としても、エンタメ作品としても見応えがあり、獠を始めとしたキャラクターたちの活躍に注目したいと思えました。次回作があれば、海坊主や美樹も登場して欲しいし、香の成長を見たいし、獠と冴子の活躍ももっと見たい。槇村も回想で登場するといいな。シリーズ化希望です!
(さらに欲を言うと、バディ時代の獠×槇村のスピンオフ欲しい…!)
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