おりん

ソウルメイトのおりんのレビュー・感想・評価

ソウルメイト(2023年製作の映画)
4.5
暖かくて、キラキラしてて、苦しくて、切なくて…ミソとハウンの長きに渡る友情の変化と結束力に涙が溢れた。

表面は天真爛漫、内面に繊細さを秘めたミソ、表面は真面目で優しい、内面に憧れを秘めたハウン。性格も趣味も違う2人が、幼少期に運命的な出会いを果たして仲良くなっていきます。幼少期~高校時代までは、2人で明るく充実した生活を送るが、青年・ジヌとの出会いをきっかけに2人の関係に変化が。

こんなに仲良くても、それぞれの意思や価値観、嫉妬からすれ違ったりぶつかったりすることあるよなと感じました。自分も、連絡を取り合ってたのに音信不通になった友達や、高校時代から価値観の違いによって距離を話した友達もいます。そういう経験があるからこそ、共感したのと、何故上手くいかないこともあるのか…とやりきれない気持ちに。

しかし、ミソとハウンに関しては互いに想う気持ちや結束力が凄いんですよ。一時的にすれ違ったり、ぶつかったり、距離が離れたりしてもミソorハウンが真っ直ぐ本質に向き合おうとするんです。それぞれが吐露する本音、生活への苦労、羨ましさ。これらが分かることで、2人の見方も変わりますし、感情移入しまくりでした。

映し出す景色、人物、猫がとにかく美しいし丁寧。幼少期のあどけなさ、青年期の輝きに満ちた姿、大人になってからの苦悩・ぶつかり・やるせなさが繊細に映し出されていて、自然と魅入ります。猫の成長も大切に映していたのも好感。

今作は、予告を観てどのように友情を描くか気になったのと、「梨泰院クラス」で印象に残ったキム・ダミさんの演技をまた観たいと思ったので観たのですが、想像以上に心にくる作品でした。
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