おりん

ある閉ざされた雪の山荘でのおりんのレビュー・感想・評価

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)
3.4
演出が全体的に平べったくて盛り上がりに欠けているのが残念だった。ただ、原作ものだからか脚本の構成は面白く、後半二転三転する展開には集中して観れた。

こういうミステリーものは、場面や役者の見せ方、テンポの緩急も大事になってくると思ってて。なので、序盤から中盤までの静かで空気が重たい感じがずっと続いていたのはかなり退屈でした。役者の芝居が舞台演技風ななわりに、感情の出し方が平坦で緊迫感を感じられなかったのも勿体ないです。

ただ、後半真実が紐解かれていく展開はなかなか面白かったです。「こういう作戦だったのか」「この台詞の意味が繋がってた」などとハッとさせられました。

キャストに関しては、重岡大毅・岡山天音・森川葵は役に合っていると思いましたが、それ以外はミスマッチ感。これはキャスティングの問題かな…と。このキャストでやるなら、重岡大毅・岡山天音・森川葵はそのまま、貴子→西野七瀬・温子→中条あやみ・由梨江→堀田真由・雨宮→間宮祥太朗・本多→戸塚純貴 で観てみたいかも。

今作は森川葵が凄く良かった。役にハマってたのもそうですが、この作品の構図を汲み取って演じているように思いました。この作品の物語に後半から集中できたのは、森川葵の説得力あるお芝居があったからだと感じています。
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