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メカニックのしゃにむのレビュー・感想・評価

メカニック(2011年製作の映画)
3.0
「さあ、お勉強の時間だぜ」

教えて!ステイサムさん!

『家庭(暗殺)教師のステイサム』

・暗殺依頼件数も個別暗殺指導件数でも全世界No.1!(自社調べ)

・10年連続完全犯罪率100%の安心保証!

・ステイサムは一対一の完全マンツーマン制でお客様の『殺りたい!』を尊重します

・つまり、子供たち(有象無象のゲス野郎ども)に選ばれています!

・短期間で(社会的に)逆転が可能なステイサム式合格メソッド!

・今ご入会の方は特典として殺害方法をオプションで選べます

・さあ今すぐお電話を!(万が一盗聴されても弊社は一切責任を取りません)


今作では、ステイサム氏がマンツーマンで指導する家庭教師に挑戦です。

指導科目は、暗殺、恐喝、強盗、盗撮、盗聴、潜入、証拠隠滅、不法侵入、車の壊し方…など(その筋では)実用的な科目ばかり。

指導を受ける前はいたって普通の一般ピープルだった青年が、わずか数週間でステイサム氏と肩を並べて共闘出来るまでにメキメキ(ムキムキ?)と成長して行きます。ステイサム氏の優秀な指導っぷり(暴れっぷり)に心を打たれましたね。一般ピープルでも超人になれる可能性があるんだと証明してくれます。

殺し屋のビショップは仕事のノウハウを教えてくれた恩人ハリー(スノー大統領!?)を殺害するように指示されます。この業界で長生きするには命令に背かないことが暗黙の了解です。車椅子の老人ハリーを前に少々躊躇いますが心を鬼にして殺害します。

「周到な準備が勝利を招く」

ハリーの愛用の銃に刻まれたこの文句が後で正しさを証明します。

しばらくしてハリーの遺児スティーヴは敵討ちの為にビショップに弟子入りを頼み込みます。裏世界はいわば戦国時代。取るか取られるか。シビア。虎の子は虎の子です。身近にいたらいずれ親父殺しが発覚してどちらかが死ぬのは明白です。恩人殺しに負い目のあるビショップはスティーヴの弟子入りを受け入れます。良心のある殺し屋です。

「ビショップ…車椅子の人間を撃つ気分ってどんなものだろう?」

走行中に隣に座るビショップに質問するスティーヴ…ビショップは感情の揺らぎを微塵も感じさせないポーカーフェイスですが、観ているこちらは内心ヒヤヒヤ。まだこの時点でスティーヴは父の死の真相を知らないようです。スリリングなこの作品に微妙な「しこり」を残した印象的なシーンでした。

先生となったビショップはズブの素人のスティーヴを殺し屋に育てます。射撃訓練、犬の世話(チワワ!?)、ターゲットへの接触の仕方、殺しの方法、現場からの去り方…などなど。スティーヴはスキルをモリモリと吸収してビショップの相棒に成長。一緒に仕事する時は信頼の出来るパートナーに。

今作はレッスンのシーンが多目でステイサム映画らしい心あたたまる(傍若無人かつ気分爽快)シーンが少ないのが残念なところ。


海坊主でしょうか?

いいえ、ステイサムです

男がプールで優雅に泳いでいたら深みから現れた海坊主に水中に引きずり込まれあっさり暗殺されます。水中でも本領発揮です。

河童でしょうか?

いいえ、ステイサムです


裏切り者にはそれ相応(彼が殺り過ぎることはない)の償いを。

停車中のバスで乱闘。まずは刃物でほお肉をえぐる。しばらくマッサージ(殴打)を繰り返して、頃合いを見てバスの窓から放り投げて折良く来た車に轢かせてスッキリです。

尋問シーンでは男の娘の腕をミキサーに入れるぞと脅します。

ステイサム「オレは誰が死のうが苦しもうが気にしないんだぜ」

バカな親父はミキサーから盛大に血が飛び出す瞬間まで言いません。なかなかグロい…と思いきや娘の腕は根元まで繋がっています。ビショップが掴んでいたのは高そうな牛肉。

ステイサム「今晩のディナーが台無しだ」

いや〜男気あふれますね(゜ヮ゜)

ラストスパートで敵の親玉にラブコールを送るシーンは、

敵「わ、私に近づけるもんか」(痙攣)

ステイサム「来ちゃった♡」

敵「」

((((;゚Д゚)))))))

電話の数分後、車の下敷きになり蜂の巣にされたのは誰でしょうか?

(ハゲのメンヘラは怖い…)


今作は復讐が描かれます。
ビショップの復讐。
スティーヴの復讐。


2度目の車での会話のシーン。

「復讐は人を冷静にする」

真っ直ぐ前を向いてそう語るスティーヴの懐に光るモノは…

復讐に勝者は独りです。良心のある殺し屋は矛盾を解消するのでしょうか。

テレビ愛知め、やりおる。
次はアドレナリンをお願いします(゚∀゚)
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