※原作既読
シリーズ初の劇場版の舞台は空へ。
導入部は本作の基本設定に触れ、初見や子供も分かりやすいように。
本筋はオリジナルストーリーだが、本作の特徴であるすれ違いギャグに疑似家族をベースに、家族・夫婦、学園生活、アクション、コメディといった要素を満遍なく見せていく。
制作はTVシリーズがCloverWorks中心なのに対して、本作はWIT STUDIOが中心。TVシリーズにはなかった戦闘機アクション、炎に囲まれた中での対人アクションなど劇場に合わせてスケールアップした真新しさがあった。
ドラマ面では観覧車の一連が印象的な他、アーニャの超能力で聞こえる心の声を敢えて観客の耳には届けない(表情や仕草に偽りがない)演出が良かった。
ただ、個人的に序盤とトイレ絡みの描写は冗長に感じてしまった。特に後者は長尺で見せるとギャグというより何を見せられているんだ?という感覚が強く残る。
キャラクターを一通り登場させる、素性不明な謎の敵、突っ込みどころのある規模感・描写、良くも悪くも大衆向けのジャンプアニメ映画。
楽しめはしたが、個人的に劇場作品としての”わくわく”はあまり感じられなかった印象。